海外FXでトレードをしていると、必ず目にするのが「MT4時間」「GMT」です。管理人も、最初は何のことかよく分かっていませんでした。
しかし、これを正しく理解していないと、海外FX業者の取引時間を誤ってしまうため、ポジションクローズをし忘れたりして、大変な目にあってしまったりします。
そこで今回は、海外FXの「MT4時間」「GMT」時間の解説をしながら、「MT4時間」や「GMT」という言葉が生まれた歴史的経緯についても解説してみたいと思います。
海外FXにおける「MT4時間」「GMT」
海外FXで必ず目にする「MT4時間」「GMT」ですが、これらは同じ意味を表しています。
MT4時間 ＝ GMT
では、「GMT」とは何でしょうか？
GMT ＝ Greenwich Mean Time ＝ グリニッジ標準時
グリニッジ標準時（「グリニッジ子午線」とも言う）とは、イギリスのロンドン郊外にあるグリニッジ天文台のことを指しています。
現在では、このグリニッジ天文台が世界の基準（標準）時刻として設定されており、航路図や海図等をはじめ、金融・FXの世界でも使われているのです。
グリニッジ標準時（GMT）の表示方法は、以下の通りです。
GMT +0
これがGMTにおける日本時間（９時間時差）の表示だと、以下の通りとなります。
GMT +9
MT4の表示時刻は9時間時差ではない？
海外FXは、基準はGMTを使用していますが、実はMT4の気配値画面に表示されている時間はグリニッジ標準時（GMT +0）ではないことに注意が必要です！
ここも理解しておかないと、指標の時間を間違えたり、取引時間を間違えてしまい、大変なことになる可能性もありますので、しっかり理解しておきましょう。
MT4の気配値画面に表示されている時間は、GMT +0ではなく、GMT +2（夏時間の場合：GMT +3）なのです。では、なぜGMT +2なのでしょうか。
世界の主要都市のGMTとの時差は、以下の通りです。
ウェリントン GMT +13(GMT +12)
シドニー GMT +11(GMT +10)
東京 GMT +9
上海、香港 GMT +8
シンガポール GMT +8
ロンドン GMT ±0(GMT +1)
ニューヨーク GMT －5(GMT －4)
※（ ）内は夏時間
上記の主要都市のGMT時間を見ても、GMT +2の根拠が見当たりません。
管理人も当初は、MT4の表示時間はロンドン時間を表示しているのだと勝手に思い込んでいたのですが、よくよく計算すると9時間時差からズレている。はて？と思ったことを覚えています。
ロンドン時間から2時間時差がある国・都市は、ギリシャのアテネやエストニアのタリン、ブルガリアやルーマニアの都市でした。2時間時差の主要都市は、どうも関係無さそうだったのです。
MT4の気配値表示時間がGMT +2の理由
では、なぜMT4の気配値表示時間は、GMT +2（夏時間は+3）なのでしょうか？
結論は、
日足がニューヨーククローズで確定するため！
だったのです。
チャートの日足は、ニューヨークのクローズで確定します。しかし、MT4の日足が確定するのは、24時点です。そのため、ニューヨーククローズとMT4の24時を合わせるために、GMT+2（夏時間は+3）を使っているのです。
こういう理由だった訳ですね！
GMT +2の日本時間の計算
ここまで説明してきた中で、もうお分かりだと思いますが、念のためにMT4の気配値表示時間におけるGMT +2、GMT +3の日本時間の計算について触れておきます。
ロンドン（GMT +0）と日本（GMT +9）の時差は9時間です。そのため、MT4におけるGMT +2（および+3）は、7時間（or6時間）の時差となります。
（冬時間：7時間時差）
MT4の気配値表示時間に7を足す。
例：MT4表示時間「12：00」→日本時間「19：00」
（夏時間：6時間時差）
MT4の気配値表示時間に6を足す。
例：MT4表示時間「15：00」→日本時間「21：00」
MT4表示時間を日本時間にすべきか？
さて、ここで、時差を考慮するのが面倒なので、MT4の表示時間を日本時間に合わせたい、という方も多いと思います。
管理人も当初そう思ってましたし、色々変換方法について調べました。
ただし、ここまでの説明でお分かりの通り日足チャートの表示が変わってくるというデメリットがあります。チャート波形が変わってくると、当然インジケーターにも影響が出てきます。
結論を申し上げると、
日本時間表示への切り替えは、おススメしません。
慣れるとGMT時間が頭に自然と入ってくるようになるでしょう。
