“先出しトレード”とは
最近、SNSでトレードサロンの勧誘やトレード手法の販売の案内が多いよね？
あぁ、この1年ぐらいで急激に増えた印象じゃ。
月額会費を請求するサロンや高額の情報商材でトラブルになるケースが後を絶たなぬ。
トラブル、、、
そもそも、なんで騙されるの？
”先出しトレード”といって、勝ってる風な装いで信頼感を醸成した上で誘導されるから、特に初心者などはコロッと騙されるんじゃ！
先出しかぁ。
手口を知ってないと、コロッと騙されそうだな、、、
近頃、SNS上では“先出しトレーダー”が急激に増加してきました。
“先出し”とは、ポジションを決済してからSNSなどで公表するのではなく、保有した時点で公表することを言います。
決済してからの公表だと、利益が出たポジションのみを公表し負けたポジションを公表しない、ということが可能なためトレードの信頼性に欠けます。
しかし、“先出し”であれば嘘が付けないため信頼性を確保するという点においてメリットがあります。
当然、先出しした以上、結果が問われることになるためです。
多くの人も、そう考えています。
しかし、ここに幾つかの盲点があるのです。
今回の記事では、”先出しトレーダー”の実態と真の目的を明らかにし、その闇について解説します。
本当は先出しトレーダー情報も公開しようかと思いましたが、色々法的制約もありそうなのでそこは自粛しました。
被害が出ないよう、最後まで読んで気を付けてください。
注意して欲しい点は、“先出し”が悪いのではなく、“先出し”をフックにして詐欺まがいのサロンや商材販売を行う限られた人間が悪いのです。
そこは誤らないようにしていただければと思います。
“先出しトレード”の目的は何？
SNSで一世を風靡するまでに急に増えた“先出しトレーダー”ですが、その目的は明確です。
その目的とは、収益化です。
そう、“先出し”によって人々の信頼性を高め信者化し、最終的に収益化に落とし込むのです。
そのスキームは、殆どの“先出しトレーダー”で類似しています。
わざわざ先出ししてフォロワーやファンを増やすのは、結局のところカモを集めるための手段だってことじゃな。
収益化のパターンは、概ね以下の４点に集約できます。
１）note等の記事販売（数千円～数万円）
２）クローズドのサロン・Lineグループへの誘導（月額会費等）
３）個別コンサル（数十万円～）
４）上記の複合型
それでは、上記の１）～４）について、その手口を解説していきましょう。
収益化のパターンを知っておくことは、とても大事だね！
おっと、その前に“先出しトレーダー”の収益化までのプロセスを最初に解説しておこう。
概ね、どの先出しトレーダーでも共通してるので参考にするんじゃ。
収益化までのプロセス
“先出しトレーダー”の収益化までのプロセスは、非常にシンプルです。
手順としては、以下のようなステップを辿ります。
Step１：フォロワー増やしとブランディング化
まずは、フォロワーを増やすフェーズから始まります。
先出しトレードで勝っていることをアピールして信者を増やします。
最近では、先出しトレーダーが相互にフォローし合ったり紹介し合ったりして、一定のフォロワー獲得まで短時間でできているようです。
この辺りは、「先出しトレーダーは組織化されている？」の章で詳述します。
また、先出しトレーダーは、アイコンやキャラ設定に共通した特徴があります。
その辺りは、「“先出しトレーダー”の見分け方」の章で詳述しますが、概ね1stステップでブランディング化の方向性が決まってきます。
ほいっ！先出しトレード10連勝じゃ～！
ゴリの先出しに乗れた人は、おめでとう！！ウホッウホッ
Step２：収益化への導線作り
一定のフォロワーが増えてきたら、クロージング前の仕込みフェーズに入ります。
これは、収益化への導線作りと言えます。
その仕込みとは、フォロワーからの「要請」とそれに対する「否定」です。
まず、フォロワーから「トレードを教えて欲しい！」という要望が殺到していることを匂わせる発言が出てきます。
コメント欄には信者らしき人（それも仕込みの可能性も）から「私も見習いたい！」「教えて欲しい」というコメントが溢れます。
そして、クローズドのDMで「依頼が来て返信が大変だ」的なコメントが先出しトレーダーから発信されます。
その教えて欲しいという多くの？「要請」に対し、先出しトレーダーは「自分のトレードで忙しい」「勝ってるから教えてまで稼ぐ必要がない」と否定します。
ここまでが、クロージング前の仕込みフェーズです。
そこから機が熟したと判断すると、次のフェーズに進みます。
そう、回収フェーズです。
沢山トレード教えて欲しいっていうDMもらってるんじゃが、自分のトレードでいっぱいいっぱいじゃし、生徒とか取るつもりないんじゃ！ゴメンウホッ
Step３．収益化への誘導
機が熟すと、次のような収益化を匂わせる発言が出てきます。
「あまりにも要望が多いため、何かできないか考えます( ｰ`дｰ´)ｷﾘｯ」
大体同じです。
このような発言が出てきたら、あなたを誘う商材の登場までもうすぐです。
“先出しトレーダー”誕生から収益化までのプロセスは、ほぼ同様となっていますので、すぐに見極めることができるはずです。
これらは、フォーマット化されているものと推察できます。
大変だけど、みんなと勝ちたいから何かできないか考えるッホ！
もう少しだけ待っててくれよな。
ゴリ男師匠！待ってます！
楽しみです！ワイも一緒に勝ちたいです。
お前が釣れてどうするんじゃ。。。バカチンが。
収益化１．note等の記事販売
note等の販売は、シンプルです。
殆どのケースでは、販売が簡単なので「note」が使われています。
大体noteのリリース時の文言は同じです。
お決まり文言パターンは、次の通りです。
「あまりに要望が多かったので、自分の手法をnoteにまとめました！」
「無料でも良かったんですが、記事書くのがとても大変だったので有料化させていただきます」
「真剣に読んでもらいたいので、有料でも良い方だけ読んでください！」
さて、これであなたも騙されない。
肝心の記事の内容ですが、まぁインターネット上で調べれば事足りる程度の内容です。
ネット界隈にいる“先出しトレーダー”の記事を読んで、勝てる！、なんて考えている時点で負けトレーダーですよ。
そうでしょう。
本当に再現性あって勝てるなら、世界中の人たちはお金に苦労しません。
ゴリ男の必勝トレード手法まとめたぜ！
再現性あるようまとめたから熟読しろよな！
あれ、インターネットで見たような内容ばかりじゃん、、、
おっ、また売れた。
明日は高級バナナでも買おうかな。ウシシ
収益化２．サロンへの誘導
クローズドのサロンへの誘導も一般的です。
これらは、２つのパターンがあります。
1つは、サロンへの参加権利を月額で購入するもの。
→概ね、月額数万円程度です。
それを3ヵ月～6ヵ月縛りで購入させます。
2つは、無料ですが指定口座を開設させるものです。
→これは、紹介者に海外FXブローカーから紹介料が入るケースです。
指定口座でのトレードを厳命されます。
これらクローズドのサロンは、LineグループかDiscordを利用するケースが一般的です。
先出しトレーダー界隈では、Lineグループが多いようです。
Lineグループの方が管理も簡単ですからね。
これら先出しトレーダーのサロンの中身を実際に見ていると、参加者で勝ている人は極僅かのように感じます。
そら相場なので普通でも勝つ人、負ける人がいる訳で、勝っている人の少なさに鑑みるとサロン効果では無いように思います。
次に、サロンの募集形態は、概ね二通りです。
1つは、限定方式です。
「真剣に教えたいので○名のみ募集します！」というプレミア感を打ち出すものです。
限定なので、月額金額は比較的高め（数万円～）。
定期的に「枠が空いたので○名のみ追加募集します！」という追加募集がかかります。
限定感を打ち出すことで、意思決定に心理的な揺さぶりをかける常套手段です。
特に、日本人は「限定」に弱い民族として有名なので、それなりに効果はあるのでしょうね。
2つは、大衆方式です。
1つ目のサロンが限定化なら、もう1つはサロンの大衆化です。
特に参加者を限定（お金さえ払えば）せず、参加人数の多さをウリにして更に集客をかけるやり方です。
限定方式よりも安いケースが多いです（数千円～）。
一方的に先出しトレーダーから配信のみされるケースと、参加者同士で相互やり取りができるケースとあります。
後者の方であれば、寂しいトレーダーが仲間たちとワイワイやる、という目的で参加するケースもあるようです。
トレーダーは孤独だ。
ここまで説明した通りですが、実はサロンはよく揉めます。
参加しても全然勝てないじゃないか！と参加者が主張しだすのです。
そうすると、次のステップです。
そう個別コンサルへの誘導です。
サロン入っても全然勝てないじゃないかっ(# ﾟДﾟ)
もっとフォローしてくれよな！
(=ﾟωﾟ)ﾉ カモがネギしょって来おったわい。
サロンは個別フォローはしてないんじゃ！
個別フォローは3ヵ月50万円でみっちり勝てるまで指導するが、どうじゃ？
勝てるまで個別フォローしてくれるなら、全然回収できそうだな(*´ω｀)
収益化３．個別コンサル
収益化の最終形態が、個別コンサルへの誘導です。
これらは、基本的に上記のサロンを通じて募集されます。
サロンでお金を支払った上に、更に特別な指導をするという立て付けで超高額なコンサルを案内されます。
その費用は、数十万～数百万円。
実際に管理人が遭遇したのは、50万円（税抜）のコンサルでした。
残念ながらコンサルを依頼して今も勝てている、という人に出会ったことはありません。。。
いたら、是非問い合わせから教えてください！
トレードしてりゃ勝てる日もあるし、大体教えてりゃなんとかなるさ。
50万円ウシシッ。
“先出しトレーダー”の何が問題？
さて、ここまで“先出しトレーダー”の収益化について解説してきました。
では、果たして収益化することが問題なのでしょうか？
ハイレバ戦士管理人は、収益化（ビジネス化）すること自体は問題ではないと考えています。
情報商材の購入やコンサルを受けて、その対価として価値を購入者が感じているのであれば問題ないでしょう。
それを決めるのは、他人ではありません。
しかし、その誘導までの導線が真実では無かったとしたらどうでしょう。
それは最早、詐欺行為と言われても否定できないのではないかと思います。
SNS上に湧いて出る“先出しトレーダー”の多くには、このような疑惑があり過ぎるのです。
ここからは、それら“疑惑”について解説していきます。
疑惑の総合デパートやぁ～
疑惑１：実はデモトレード疑惑
最も多い疑惑は、デモトレード疑惑です。
SNSの公開情報でデモトレードがバレたケースは、枚挙に暇がないのです。
海外FXブローカーでは、ほぼどこのブローカーでもデモトレードができます。
しかも、デモトレードにも関わらず、出金した形跡などを残すことができるデモトレードもあります。
それらを駆使して、自分の資金ではトレードせず、デモトレードでトレードしているケースが多々あります。
しかし、デモトレードには、どこかにデモである痕跡があります。
画面の隅っこに「trial」と記載されていたり。
そういった細かい部分を消し忘れて公開しデモがバレた“先出しトレーダー”もいます。
デモトレードでも勝てているのであれば、全然問題ない！という信者がいます。
しかし、実資金のトレードとデモトレードでは、心理的要因も含めてトレード結果は全く違います。
これは、デモトレードを実際に行った人なら分かるはずです。
ハイレバ戦士管理人も、デモトレードであれば爆勝ちします。
でも、デモでも勝ててたらええやないかいっ！
それは、ゴリラギャグですか。。。？
疑惑２．実はポジってない疑惑
“先出しトレーダー”の中には、トレード履歴すら出さない人もいます。
例えば「ゴールド 1825.50でロング」などを文章だけで公開します。
そして、忘れた頃に「予想通り！ゴールド 1832.35で利確済みです！ごっつぁんです」などと公開します。
逆進していた時（逆進し過ぎてる場合）には、後出しで「残念、ゴールド 1822.50で損切りしてます」という具合に。
言葉だけで信者を作っていくプロセスは、見事という他ありません。
鼻くそポジポジ
疑惑３．負けポジが、いつの間にか勝ってる事になってる疑惑
上記の疑惑２の事例と近いですね。
ポジションは公開しているものの、負けていたはずがいつの間にかプラスになっているというケースです。
これらは、先出しは確かにしているのですが、結果は後出しなのです。
実は、“先出しトレード”は、ここがミソなのです。
ふぅ、危なかった。
損切りしてドテンしてプラ転したウホッ(゜-゜)
“先出し”は信頼性の根拠にならない？
先に出して～
“先出し”という言葉は魅惑的です。
「先出しなんだから、嘘付けないだろ」
という人が多くいます。
ここが盲点であり、“先出しトレーダー”は人間の心理をよく分かってるなと感心すらします。
（もっと別のビジネスで社会に貢献すればいいのに、、、）
先の解説で、「先出しはするが、結果は後出し」と説明しました。
もう少し詳しく説明します。
ポジションは先出しで、結果が後出しだとどうなるでしょう。
逆進していたとしてもゴールドは値動きが激しいので、元に戻ってきているケースが多々あるのです。
そうすると、後出しで「やはり読み通りでした！」という事ができます。
実は、先出しがあまり意味を持たない、という事がよく分かります。
また、デモトレードと組み合わせると、更に巧妙にできます。
幾つかのデモトレード口座を駆使して、自在に勝ちポジションを作ることができます。
そう、先出しのポジションから逆進した場合、別のデモ口座でロング、ショートを入れておき、利益が出た方を後出しするのです。
「先ほどの先出しポジションは損切りして、すぐにロングに目線変更してポジりました！」
「先ほどの先出しポジションを損切りして、再度上からショート入り直してます！」
という風に。
これらは一例ですが、“先出し”という言葉に惑わされていた人は、我に返ったのではないでしょうか。
そう、“先出し”という言葉は人間の心理に響くパワーワードですが、そこに盲点があるのです。
人間の性善説を前提とする思考からでしょうか、複数の口座を使って恣意的なトレード結果を作っている、などと思いもしません。
しかし、実態としては、このパターンがほぼ全てではないでしょうか。
結果は後。
はい！
“先出しトレーダー”の見分け方
さて、ここからは、“先出しトレーダー”の見分け方について、その特徴を見ていきましょう。
“先出しトレーダー”の多くが共通した特徴を持っています。
ざっくりと、その特徴をまとめてみたいと思います。
勿論、以下に「当てはまった＝詐欺系アカウント」という訳ではありませんので、留意ください。
あくまでも注意するアカウントの特徴です。
特徴１．名前やプロフィール欄に“先出し”と入っている
“先出しトレーダー”の多くは、わざわざ名前やプロフィール欄に“先出し”と記載しています。
一般のトレーダーなら、別に敢えて先出しなど書く必要はありません。
名前やプロフィールに“先出し”と入っているアカウントは、要注意しておきましょう。
特徴２．アイコンが似顔絵風や可愛い女性
アイコンの特徴として、漫画調の似顔絵や絵になっているケースが多いです。
また、顔出しの可愛い女性やエロいアイコンになっているケースも多いです。
それも、比較的しっかりとしたイケメン風の絵やカッコいい感じの絵、若くて可愛い女性が採用されいてる模様です。
ハイレバ戦士管理人は、「顔出し×若くて綺麗な女性×常勝」のアカウントは、基本的に詐欺系（もしくはネカマ）と判断しており、エンターテインメント要素として微笑ましく見て楽しむ程度にしています。
特徴３．キャラ設定が確立してる
サロンや商材販売に誘導する“先出しトレーダー”は、それぞれにキャラ設定が確立しています。
侍風やアニメ風キャラなど、一貫したキャラ設定を守っているケースが多いです。
特徴４．ゴールド（XAUUSD／GOLD）をトレードしているケースが多い
サロン、商材誘導系のアカウントは、ゴールドトレーダーのケースが圧倒的に多いです。
名前やプロフィールに、“先出し”と“ゴールド”が入っていたら、注意していただくといいと思います。
イメージ的には、ゴールド ＞ ポンド ＝ 仮想通貨 ＞ その他通貨ペア、という感じです。
最も簡単な見分け方です。
特徴５．ロット数や利益額、原資額が異常に多い
“先出しトレーダー”で、ポジションのロット数が多かったり（数十ロット）、爆益ばかりだったり、原資が数千万、億単位のアカウントも注意です。
以上が、簡単な見分け方のポイントですが、上記特徴に複数該当するとかなり香ばしいかなと思います。
なぜゴールドで多いのか？
SNSにおける“先出しトレーダー系詐欺まがいアカウント”の多くは、ゴールドトレーダーを打ち出しています。
なぜゴールドなのでしょうか。
それは、恐らく次のような点ではないかと推察しています。
１）値動きが激しく、爆益を演出し易しい
２）値動きが激しく、結果の後出しの際に言い訳が成り立ち易い
３）急激なゴールド人気に便乗
特に、爆益の演出と結果の後出しの際の言い訳には、ゴールドは持ってこいと言えます。
「ポジションの先出し、結果の後出し」については、先述しましたので割愛します。
「“先出し”דゴールド”」の組み合わせは、鉄板ネタになってきていますので、十分注意しましょう。
ゴールドは香ばしいのか。
気を付けよ。
”先出しトレーダー”は組織化されている？
ここまで説明してきた通り、“先出しトレーダー”の特徴や収益化スタイルは、フォーマット化されていることが伺えます。
即ち、組織化されている可能性があるということです。
また、それを裏付けるかのように、以前SNSにてサロンの月額会員費の振り込み先が幾つかの“先出しトレーダー”アカウントで同一だったことが暴かれました。
振り込み先の企業名は、東京都にある企業でした。
この企業が直接的に関与しているのか、間接的に関与しているのかは分かり兼ねますが、組織化されている（若しくは同一人物が“先出しトレーダー”アカウントを複数運営している）可能性は高いでしょう。
そう考えると、サロンの内容や情報商材の内容は、ある程度同一の内容を書き換えて複製している可能性が高いと考えられます。
特に、商材の内容については、管理人も1つ購入して見てみましたが、有名トレーダーの著書を買った方が安くて内容も充実しているレベルです。
最後に｜騙されないための心構え
さて、ここまで“先出しトレーダー系詐欺まがいアカウント”について解説してきました。
SNSは、情報の宝庫ですが、一方ではこのような（これ以外も）詐欺まがいの情報も氾濫しています。
ハイレバ戦士管理人は、情報は1次情報を原則として、SNS上で気になった情報はできる限り1次情報を探し検証してから判断するようにしています。
表に出ている情報を盲目的に信じている人は、カモになっちゃいますよ！
今回の記事を参考に、是非注意していただければと思います。
